VRコンテンツの利点とは

こんにちは、なっつーです。

つい先日、日本でのPSVRの予約日が決まり、ついに一般へのVR普及が始まっていくのかとワクワクしております。

VRの体験の機会も増えてきており、新しいコンテンツが続々と登場してきてるんですが、
「体験してみてすごいのは分かったけど、実際のところVRの利点ってなんなの?」っていう問いに、
答えられない自分がいるので、今回はそもそもVRで何するのっていうところを自分なりにまとめます。 
※この記事におけるVRはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を装着する、HTC Vive、OculusRiftなどで想定しています。

先に結論から言うと、僕が考えるVRの利点は作った世界で現実感のある(入り込める)体験ができることです。

VRといえば、真っ先に出てくるワードが没入感。
HMDを装着することで、現実の世界から視覚が切り離され、ヘッドホンを併用することで、聴覚も現実から切り離すことができる。
人が得る情報の大部分である、この二つを現実から切り離すことで、違う世界にいるかのような、今までに体験できなかった没入感を得られるというわけです。

今までの視覚情報は、普通のディスプレイから得ることがほとんどで、ディスプレイ上の映像分しかなかった情報が、
ヘッドトラッキング機能がつき、立体視ができ、現実の視界を遮ることで、伝えられる視覚情報量が一気に増えた。

体験に対する没入感が格段に上がったことで、ディスプレイの中の世界として捉えられてた表現が、自分が体験できる世界で表現できるようになる。
なんと言えばいいのか分からないですが、違う世界だと思っていたものが、自分がその世界に入れるようになったという感じですかね。

作った世界の中に入ることができるということは、現実ではできないことが、
あたかも現実でできるかのような体験をできるということ。
手から炎をだすことだって、襲ってくる敵を眠らせることだって、隕石を降らすことだってできるだろう。
もしも魔法が使えたら何をしたいですかという質問の答えを実現できる可能性が、格段にあがっていってる。

何でもできてしまうと思わせるVRですが、何ができて、何ができない(しない方がよい)というのはまだまだ分からないことだらけです。現状では、第一に健康を害するもの(特にVR酔い)は気を付けましょうというイメージです。

VRのコンテンツを作ろうと思ったときに、イメージしがちなのが、上下左右360度フルに使って何ができるかということ。
ただVRにしただけのコンテンツは、視線誘導などのテクニックやカメラワークなど既存の技術が使いにくくなる分、クオリティが下がる恐れすらあります。
まだ、普通のディスプレイ用で作ったコンテンツを、VR内に大画面ディスプレイを表示させてその中でコンテンツを表示させる方がよいということも。

意外と盲点なのが、360度コンテンツが作れるといいつつも、後ろは殆ど見ないということ。もちろん後ろに振り向かせるための要素があれば見るけれど、前方で何かを見てるときは後ろは見ない。現実的に考えれば、そりゃそうだと思う部分なのですが、わざわざ見る必要がないのです。

  360度フルに活用したコンテンツが悪いという訳ではないけど、それを作ろうと思うと魅せる技術が必要であり、初めからそういう考え方でいくのは、質の悪いコンテンツができる可能性が上がってしまう訳です。
360度に広がる映像といいつつも常時視界に入るわけではないので、現実で見てる範囲(視野は狭くなるが)と似たようなものであると。
つまりは、現実ベースで考え始めたほうが、VRコンテンツとしては作りやすいのかなと思います。

最初に書いたように、VRの利点は現実感を体験できることです。
何もイベントのないVR空間は、何のイベントのない現実と同じでつまらないのです。
現実でこういうことが起こったら面白いのになと思うことこそ、VR空間で実現したら面白いことではないでしょうか。

今回書いた内容はあくまで、ひとつの考え方です。
VRコンテンツ開発をする際の入口として、「上下左右360度フルに活かせるモノはどんなものか」という入り方に固執しがちだが、「現実でどういうことがあれば面白いか」という入り方がいいのではないかということ。
入口が1つしかないと、それに固執してしまうので、いろんな視点から考えられる入口があるといいのかなと思いました。

 

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